2026/03/10 12:00


【オガワミチ】

私の制作は置いてみる、描いてみる、立ってみるから始まります。その時感じる「なんだこれ?」という感覚が、作品の核です。私はこれらをドローイング、平面作品やインスタレーション作品にしています。販売する作品は、私の試行錯誤の痕跡です。

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【今後の出展・イベントについて】

●オガワミチ展 ~共在流中:Mirror Script in Namiki ~
   会場:並樹画廊
 会期:2026年4月22日(水)~ 2026年4月27日(月)
 会場時間:11:00~18:00(初日:15:00から 最終日:16:30まで)

●オガワミチ展 ~身体と記憶~
 会場:あさご芸術の森美術館1F企画展示室
 会期:2026年5月23日(土)~7月5日(日)
 オガワミチ作品解説リレートーク 5月23日(土)13:30~
 ※同日開催の東影智裕氏の解説会を14:00~予定しています。
 入場料:一般800円、大・高校生300円、中・小学生200円
 開館時間:午前10時~午後5時まで(入館は午後4時半まで)

【作品紹介】

「雨上がりにハンズへ」
雨上がりの休日を表現した作品。複雑な空模様は、アクリル板に描かれた、透明度の異なる白と絵の具の影によって描きだされている。見る角度や光によって、空模様が変化する多面性と、独特のマチエールの違和感が特徴。影を画材の一部として使用することを試みた意欲作で、ACTアート大賞展受賞企画個展(2025年)のメインビジュアルに使用した。

サイズ:727×606mm/アクリル板にアクリル、色鉛筆など/2024
作品金額:176,000円

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~INTERVIEW~

Q.アーティスト活動を始めたきっかけは何ですか?
私の制作は、見て書くことから始まりました。観察と描画です。頭を空っぽにしてただ、見て描く。という行為が好きで、とにかく何でも描いていました。しかし、描いたものは瞬間で過去になります。「どうにかして、今が書けないか?」これが制作の原点でもあり、今の活動にもつながっています。そして、制作の中で発見した「面白さ」「美しさ」が受け手に届いたとき、作ってよかったなー。と思うのです。

Q.ご自身の作品を制作するうえで、こだわっているテクニックや技法、ルーティーンなど可能な範囲で教えてください。
私が重視するのは、新たな視点を見つけること。そのために、技法やテクニックは固定しません。ぱっと見、「一貫性がない」ように見えるかもしれませんが、私の中のこだわりは一貫しています。「省略しない、まとめない、整理しない」都合の悪い情報を忖度しないのが、私のこだわりです。 わかりやすく言うなら「美人に描きたい→シミもシワも見たまま描く」ということです。私の中には、小さな世界があります。「私はこれが好き」「これが嫌い」思い込みの世界。数ある情報を「選ばない」という選択によって、そこから少し外れられる。すると、私の世界が少し広がります。これを自由と言ってみるのです。

Q.作品はどう制作していますか?また制作時の環境なども教えて下さい。
「置いてみる、立ってみる、描いてみる。」それを何度も繰り返していると、間違いや、思ったのと違うことが出てきます。私はそれを、見える形にしています。絵だったり、立体だったり、空間だったり。今は、「描くこと」を取り入れた、インスタレーションを制作しています。日々のドローイングを壁に貼ったり、屋外での描く行為を動画にして映したり。こうした作業は、自宅のアトリエや野外リサーチ、知り合いの画廊で場所を借してもらって行います。
一方で、作品の規模が大きくなると、完成形が見えない中ですすめる手探り作業になります。私の作品は光や影、風によって変化するため、沢山の実験を行います。身に着くまで何度も。その積み重ねが、設営会場に立った時の現場力につながると思っています。

Q.作品を制作される際は、どういったシーンやモノ、コトから着想を得て制作に移るのですか?
まずは散歩。そして、実験。実際のモノやコトに触れ、面白そうだなとか、思ったのと違うとか、そうしたものを拾っています。実験や制作過程で、時には、異物(まったく想定しないものや自分の美観に逆らうモノ)を取り入れてみます。一瞬、失敗した!と思います。でも時間がたつと、良く思えてくることが多いです。私は保守的でビビりな性格なので、そうゆうことをしないと、新しい感性を取り入れられないんだと思います。

Q.影響を受けた作品・出来事はありますか? ※自他どちらでも構いません
ホルスト・ヤンセンです。当時私は、ドローイングやスケッチは自由に描けるが、油画ではつまらなくなる。これで悩んでいました。「画集で見る既存の絵画への美観」「端まで完成させねば」に囚われていたのです。ヤンセンの素描作品で「ナイーブな線の持つ、強さ。完成ではない作品の魅力」を知りました。無理に目立たせなくても、等身大の自分で描けばいいと肩の力が抜けた出来事です。インスタレーションでは、リヒターのアクリル板を立ち並べた作品や、21世紀美術館の「タレル部屋」などの知覚への刺激がじわじわくる作品から影響を受けています。自分史的には、みつろう画を教えてくれた、作家の田鎖幹夫さん。余白のアートフェアでの出会い、コレクティブ「ミか星」(オガワミチ+石倉かよこ+舘星華)での活動です。あとは、アーティストとして活動する以前の職場体験が、今の作品に大きく影響しています。そこで身に着け、学んだ、専門知識や身体と環境、自然への視点。これらが、現在の制作の基盤となっています。

Q.印象に残っている展示会はありますか? ※自他どちらでも構いません
別府アートプロジェクトです。まち全体に、あたりまえのようにアートが置いてあり、もはや、現代アートなのか、はじめからある何かしらの痕跡なのか分からなくなります。散策しながら「これも、アートか?」と思って見ていると、まちの何もかもが新鮮に見えてきて、すごいな、別府!やられたなぁ…と思いました。
自分の展示では、岡本太郎現代芸術賞展です。5mのインスタレーションは初めてだらけでした。搬入出から設営まで、作家だけでやるのは難しく、外部協力者を頼んだり。なにより、最後の追い込み一週間からインストールの時までインフルエンザにかかってしまい、絶不調で、思ったように作品が作れなかったのが悔しくて、印象に残っています。アーティストはアスリートですね。

Q.今まで見たアート作品で印象に残っていることを教えてください。
沢山ありますが、はじめに思い浮かぶのは、塩田千春さんの森美術館での展示です。はりめぐらされた赤い糸。没入感がより印象を深めています。それらの作品群と少し離れて、小さなおもちゃを床に並べた作品があり、それは今も思い出します。理由はわかりませんが、大きな窓の下に並べられたインスタレーションでした。没入タイプの作品より、好きなのかもしれません。
宗像大社の神宝館に飾られた、金の指輪。小さな機織り機。驚くほど美しく、長い間魅入っていました。伊東伝左衛門邸(福岡)で見た、数々のひな人形とそれらの展示。絢爛豪華なインスタレーション。日本人で良かった。

Q.今後の制作活動への想いやチャレンジしていきたいこと・目標があれば教えてください。
今年から新たに取り組んでいる作品もあるので、それを育てたいです。リサーチを通して得たものを映像を取り入れたインスタレーションとして制作しようと思っています。過程で生まれるズレや違和感を可視化することが目的です。映像編集は時間がかかりますが、思考を再構築する時間でもあり、重要なプロセスだと感じています。プロジェクターによって空間が変容することにも可能性を感じています。コレクティブでは引き続き巨大インスタレーションや野外展示に取り組みたいです。スケールの違いから生まれる身体感覚の変化を探っていきます。 

【経歴・出展歴】

■Solo and Two-Person Exhibitions
2025 「オガワミチ展 Ref-rection」|並樹画廊(東京)
2025 「受賞企画個展 おまけで雨」|アートコンプレックスセンター(東京)
2021–2023 「おくやまのりこ×オガワミチ」ふたり展|並樹画廊(東京)

■Selected Group Exhibitions(※はコレクティブ「ミか星」での出展)
2026 「第29回 岡本太郎現代芸術賞展」|川崎市岡本太郎美術館(神奈川)※
2026 「SAGA ARTIST FAIR 2026」|EDAUME(旧枝梅酒造)(佐賀)
2025 「IAG AWARD EXHIBITION 2025」(準グランプリ)|東京芸術劇場(東京)
2025 「Namiki AiR 2025 成果展」|並樹画廊イチカワBRANCH(千葉)
2025 「余白のアートフェア 福島広野 ed2~未決の風景~」|広野中央体育館(福島)
   「余白のアートフェア|福島広野」|双葉郡広野町公園(福島)
2025 「聖心女子大学グローバルプラザ×余白のアートフェアポップアップ展」|聖心女子大学(東京)
    (戦時下ウクライナのフェミニズムアートと震災と向き合うアーティストの企画)
2025 「多摩川アートキャラバン!」|昭和女子大学 Learning Commons(東京)※
2024 「第一回あさごビエンナーレ」(優秀賞)|あさご芸術の森美術館(兵庫)
2024 「ACTアート大賞展 2024」(最優秀賞)|アートコンプレックスセンター(東京)
2024 「第42回 上野の森美術館大賞展」|上野の森美術館(東京)
2023,2025 「第7回 宮本三郎記念デッサン大賞展」(入賞)|小松市立宮本三郎美術館(石川)
              :巡回展|世田谷区立美術館 区民ギャラリー(東京)

■Awards,Grants
2025 IAG AWARD 2025(IAG準グランプリ)
2024 ACTアート大賞展 2024(最優秀賞)
2024 第一回あさごビエンナーレ(優秀賞)

■Residencies,Collaborativ
2025 Namiki AiR 2025|並樹画廊イチカワBRANCH(千葉)
2025– コレクティブ「ミか星」|石倉かよこ、舘星華との共同実践

■Publications
2022 『土はちきゅうのたからもの』|生活クラブ京都エル・コープ(絵)
2019 『京都産ヤママユ類がカマツカを食べる』|『野蚕』第85号(共著)
2014 『「宝の森」で育つコミュニティ』|『公園緑地』第75巻第1号(共著)