2026/07/22 10:00



【青野昭子 Akiko Aono】

京都芸術⼤学⼤学院環境デザイン領域建築デザイン修了。
京都芸術⼤学美術科写真コース在籍。

「世界は見えている通りのものではない」という感覚を起点に、写真を用いて知覚そのものを問い直す制作を行っています。建築的思考を背景に、光・色彩・物質・空間の関係性を変換しながら、現実とイメージの境界領域を探求しています。



【アーティスト:青野昭子 Akiko Aono について】

・制作のテーマ・コンセプト
写真を起点に、物質・光・色彩・空間の関係性を変換しながら、見慣れた世界の内部に潜む別の現実の気配を探求しています。私の関心は、世界そのものではなく、世界を認識する私たちの知覚のあり方です。

・影響を受けたもの(人・作品・体験など)
私の作家活動の原点には、美術家・写真家である勝又公仁彦先生の作品との出会いがあります。
作品を通して、写真が現実を記録するためだけの媒体ではなく、知覚そのものを拡張し、新たな認識を開く表現であることを学びました。その経験をきっかけに風景写真の撮影から制作を始め、現在は写真を起点として、見慣れた世界をあらためて問い直し、新たな知覚の可能性を探求しています。また、多くの作家から刺激を受けていますが、ジェームズ・タレル、オラファー・エリアソン、ウルフガング・ティルマンス、トーマス・ルフなどの存在は大きなものです。
ジェームズ・タレルやオラファー・エリアソンからは、光や空間を通して知覚そのものを問い直す表現に刺激を受けました。一方、ウルフガング・ティルマンスやトーマス・ルフは、写真を単なる記録媒体としてではなく、物質性や構造、イメージの成立条件や知覚そのものを探求するメディアとして扱う姿勢が面白いと思います。
私自身も写真を起点に、光・色彩・物質・空間の関係性を横断しながら、世界の新たな見え方を探求しています。

・現在の表現方法に行き着いた理由
私は風景を撮影し、そのイメージを変換・増殖・拡張することで、見慣れた世界の奥に潜む別の可能性を可視化しています。作品を通して固定された認識を揺さぶり、世界を別の角度から見つめ直すための装置をつくりたいと考えています。

・作品を通して伝えたいこと、どんな人に届いてほしいですか?
私の作品は、見慣れた世界の中に潜む別の現実の気配を提示することを目指しています。鑑賞者が作品を通して日常の風景を少し違う角度から見つめ、自分自身の感覚や記憶と出会うきっかけになれば嬉しく思います。作品は答えを示すものではなく、新たな問いを生み出す場でありたいと考えています。


【作品について】


・作品名:『薔薇と水玉』

・作品の説明
一輪の薔薇が無数の点へと変わり、点が再び薔薇へと立ち上がる。生命と世界の境界が溶け合う瞬間を描いています。本作は、私たちが現実と呼んでいるものの輪郭を揺らし、その奥に潜むもうひとつの世界の気配を立ち上げる試みです。

・使用素材・技法
素材は主に自身で花や風景を撮影したデジタル写真を起点として、物質・光・空間・知覚の関係性について、反復や変換、増殖を行いながら写真表現の可能性を探求し、新たなイメージを生成しています。作品ごとには、写真・絵画・立体と異なるメディアも横断しています。

・制作年
2026年

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・この作品はどのように鑑賞してほしいですか?どんな人に届けたいですか?
私は作品を「理解する」よりも、まずは自由に「体験して」ほしいと考えています。
色彩や光、反復する形態の中に身を置きながら、鑑賞者それぞれの記憶や感覚と重ね合わせて見てもらえたら嬉しいです。作品に明確な答えを用意するのではなく、見る人ごとに異なる発見や解釈が生まれる余白を大切にしています。また、見慣れた風景の奥に、まだ名前の与えられていない世界の気配を感じたことのある人に届けたいです。それは特別な体験ではなく、誰もが日常のどこかで触れている感覚なのかもしれません。
アートに詳しい人だけでなく、普段あまり美術に触れない人にも、作品を通して新たな発見や感覚との出会いを届けられたらと思います。

・見る人によって解釈が変わる部分はありますか?
はい。私の作品には明確な答えを設定していません。
「こうみてほしい」という一つの正解を求めるのではなく、作品との対話を通してそれぞれが自分自身の発見を得ることを大切にしています。鑑賞者の記憶や経験によって見え方や感じ方が変わることを大切にしています。人によって花に見えたり、光や宇宙、風景の断片に見えたりと、それぞれの解釈が生まれる余白も作品の一部だと考えています。

・タイトルはどのタイミングで決まりましたか?
タイトルは制作の後半から完成時に決めることが多いです。
まず作品そのものを作り、その中から立ち上がってきた感覚や世界観を言葉に置き換えるようにタイトルを付けています。タイトルは説明ではなく、作品への入口だと考えています。

・「アート×Tシャツ」についての感想・想い
アート×Tシャツは、作品を日常へとひらく表現だと考えています。
作品が壁から離れ、人々に着られ、街の風景の中を移動することで、新たな出会いや対話も生まれます。
作品をより身近に感じてもらい、新しい視点や発見につながるきっかけになればと思っています。

・あなたのアートがTシャツになることにどんな違和感や可能性を感じますか?
私のアートがTシャツになることで、作品が展示空間の外に広がり、より多くの人の日常と接続できる可能性を感じています。これまで作品はギャラリーや美術館で鑑賞されることが中心でしたが、Tシャツという形になることで、人々が作品を身にまとい、街を歩き、日常の風景の一部となります。
作品は固定されたものではなく、人々や場所との出会いによって、新たな意味や見え方を獲得していきます。
私の制作のテーマである「知覚の拡張」は、展示空間だけで完結するものではありません。アートTシャツは、作品が人々の生活の中に溶け込み、ふとした瞬間に新しい視点や会話を生み出す媒体になり得ると考えています。


【経歴・受賞歴】

■活動歴
京都芸術⼤学⼤学院環境デザイン領域建築デザイン修了。
京都芸術⼤学美術科写真コース在籍。

■主な展示・実績
個展
2026年 『Respect♡』 (アートスペース月だいたい八日/神奈川)
2025年 『Love & Peace』 (新宿眼科画廊/東京)
2023年 『The Scenery』 (逗子文化プラザギャラリー/神奈川)
主なグループ展等
2026年 『途中下車、月見台』 (アートスペース月だいたい八日/神奈川)
2025年 『TABF』 (東京都現代美術館/東京)
2025年 『3characters 3個性』企画展アーティスト(アートスペース月だいたい八日/神奈川)
2025年 『Re:lation』 オープニング企画展アーティスト(アートスペース月だいたい八日/神奈川)
2025年 『Independent Tokyo』 (東京ポートシティ竹芝/東京)
2025年 『第81回現展』入選 (国立新美術館/東京)
2024年 『月のアート展』入選 (ギャラリー月の庭/京都)
2024年 『第80回現展』入選 (国立新美術館/東京)
2023年 『月のアート展』入選 (ギャラリー月の庭/京都)

■受賞歴など
2023年 京都芸術⼤学通信公募展『春のおどり』 平⾯作品絵画作品部⾨奨励賞


【今後の展示・イベントについて】

■勝又公仁彦・青野昭子・中村花絵三人展 『echoes of impression』
 (アートスペース月だいたい八日/神奈川)
日時 2026年7月19日~8月2日

■浜田泰介・青野昭子Unit展tenten『New Spatiality』
 (the_blank_gallery/東京)
日時 2026年7月22日~24日

■『Independent Tokyoタグボート』  (東京ポートシティ竹芝/東京)
日時 2026年8月8日~9日

■個展  (単子現代/京都)
日時 2026年9月21日~27日

■2026年10月 (アートスペース月だいたい八日/神奈川)

■2027年1月 (新宿眼科画廊/東京)

※詳細はアーティストSNSをご確認ください。

・来場者へのメッセージ
作品の前では、ぜひ答えを探すのではなく、色や形、光の広がりを自由に感じていただければ嬉しいです。今後も写真を起点に、現実とイメージの境界を探りながら、自身の表現をさらに拡張し続けていきたいと考えています。