2026/07/24 10:00

【MAMETA】
えー、私はドブネズミを描きます。みんなに嫌われているからです。 でも、こいつを「嫌われ者」にするかしないかは、おまえたち次第です。人間は、なんでも勝手に決めつける生き物だからです。私は、白黒はっきりしたものは描きません。世の中のほとんどのことは、あやふやで、どっちつかずだからです。えー、これがIFFYです。こいつを「不潔」と見るか、「自由」と見るか。決めるのはあなたです。

【アーティスト:MAMETA について】
・制作のテーマ・コンセプト
■テーマ
「白黒つけるな、IFFY(あやふや)にいこう。」
■コンセプト
「好きな色は?」と聞かれて、私はある色を指差す。そのあとで「なぜなら……」と理由を説明するけれど、そんなものは大体、後からそれっぽくくっつけた「後付けの理屈」に過ぎない。本当にその色を選んだ理由は、もっと言葉にできない、頭で考える前の「直感」のはずだ。理由という「白黒」の後付けと、直感という「あやふや」な初期衝動。その境界線は、いつだって曖昧で溶け合っている。世の中は、いつからか「善か悪か」「正解か不正解か」の白黒をハッキリつけたがる場所になってしまった。私が描くのは、一見しただけでは肯定なのか否定なのか、どちらともとれない、あるいはどちらとも受け取れる構図です。イッフィーというキャラクターの、ニヤリともクスクスともとれない無表情は、まさにその境界線を体現しています。私を、この絵を、どう定義するかは鑑賞者次第。白黒つける必要はありません。その曖昧さと、直感のノイズを楽しんでください。
・影響を受けたもの(人・作品・体験など)
築60年のおばあちゃん家に一人暮らし(そこで出会ったドブネズミ)、Kaws、バンクシー、カシン・ローン、ウォルトディズニー。
・現在の表現方法に行き着いた理由
現在は、制作プロセスにAIを積極的に取り入れています。軸となるメインはやはり原画(自らの手仕事)ですが、AIを介入させることで、私のコンセプトの解釈がもう一段階広がったと感じています。今回のTシャツデザインの清書にAIを採用したのも、その試みの一つです。昨今、世の中はAIの画像や動画であふれかえり、何が人工物で何が人間の手によるものなのか、その境界線すら「あやふや(IFFY)」になってきました。私はその現状を否定するのではなく、むしろ受け入れ、自らの表現をさらに強めるためのエッセンスとしています。テクノロジーの合理性と、人間の初期衝動が交差する場所にこそ、現在の私の表現は存在しています。
・作品を通して伝えたいこと、どんな人に届いてほしいですか?
1. 作品を通して伝えたいこと
「正解や理由なんて後付けでいい。もっと自分の『直感』や『あやふやさ』を面白がってほしい」ということです。
2. どんな人に届いてほしいか
「日々、社会の『正解』や『あるべき姿』に息苦しさを感じている人」や、「白黒はっきりした合理的な世界に、どこか物足りなさを感じている人」に届いてほしいです。
【作品について】

・作品名:『Have a nice day』
・作品の説明
この作品は、「大丈夫じゃないのに、礼儀として“よい一日を”と言ってしまう」矛盾を表したデザインです。無表情で少し不機嫌そうなイッフィーが持っているのは、色鮮やかではあるものの、すっかりしおれた花束。花びらも地面に落ちていて、本来なら相手を元気づけるはずの贈り物が、どこか残念で頼りないものになっています。その下に置かれた“HAVE A NICE DAY.”という明るく前向きな言葉が、キャラクターの表情や枯れた花と正反対になっているのがポイントです。このギャップによって、
・本心と建前のズレ
・無理に明るく振る舞う日常
・気持ちはあるけれど、うまく伝えられない不器用さ
・「まあ、とりあえず良い一日を」という投げやりな優しさ
を、ブラックユーモアを交えて表現しています。
・使用素材・技法
生成AI
・制作年
2026年
▷商品ページはこちら
・この作品はどのように鑑賞してほしいですか?どんな人に届けたいですか?
この作品は、Tシャツとして身につけたときのインパクトや、理屈より先に伝わる直感的な面白さを意識して制作しました。見る人には、キャラクターの表情、しおれた花、前向きなメッセージの間にある矛盾を、それぞれの解釈で楽しんでほしいと思っています。何度もお伝えしているように、作品に明確な答えを求めるのではなく、その「あいまいさ」自体を味わってもらいたいです。また、生成AIに否定的な人が、制作方法を知らないまま純粋にデザインへ惹かれ、手に取ってくれたら面白いとも考えています。作品の価値は制作手段だけで決まるのか。それとも、最初に感じた直感や魅力を信じるのか。そんな矛盾や揺らぎも含めて、さまざまな立場の人に届けたい作品です。
・見る人によって解釈が変わる部分はありますか?
特に、イッフィーの表情と、しおれた花束、そして「HAVE A NICE DAY.」という前向きな言葉の関係は、見る人によって解釈が変わる部分だと思います。ある人には、気持ちが伴っていない社交辞令や皮肉に見えるかもしれません。一方で、元気がなくても誰かを励まそうとする、不器用な優しさとして受け取る人もいると思います。また、しおれた花を「終わり」や「失敗」と見るのか、それでも誰かに渡そうとする気持ちに価値を感じるのかでも、印象は変わります。どれか一つを正解にするのではなく、見る人自身の経験やその日の気分によって意味が揺れ動くことも、この作品で表現したい「あいまいさ」の一つです。
・タイトルはどのタイミングで決まりましたか?
頭の中で完成させてから下書きに入るので、最初から決まっていました。
・「アート×Tシャツ」についての感想・想い
アートとTシャツは、身近にある表現でありながら、実は全く異なる性質を持っていると考えています。あくまで私の感想ですが。アート(原画)を購入する際、人は制作者の創作背景や思想、文脈を知ろうとします。いわば「推論」による購買です。一方で、Tシャツを選ぶときは、ファーストインプレッションや純粋な好み、つまり「直感」がすべてを決めます。今回のコラボレーションによって、この「推論」と「直感」という相反する性質が混ざり合ったとき、一体どのような化学反応が生まれるのか。私自身、今からとても楽しみにしています。
・あなたのアートがTシャツになることにどんな違和感や可能性を感じますか?
今回は、私が手書きで描いた下書きをベースに、AIを使って清書を仕上げるというプロセスを踏みました。この手法には賛否両論あるかと思いますが、私自身は「面白い」と感じた初期衝動を止めることができない性分です。アートがTシャツという身近なメディアになること、そしてそこにAIを介在させること。TシャツデザインにAIを用いる事例は今後さらに増えていくと思いますが、この新しい試みが今回のコラボレーションでどのような可能性を開くのか、私自身とてもワクワクしています。
【経歴・受賞歴】
■活動歴
2024年にアーティスト活動を開始
■主な展示・実績
Independent tokyo2025
UUKNOWN ASIA2025
■受賞歴など
第34回全日本アートサロン絵画大賞展 入選
【今後の展示・イベントについて】
■二人展
9/4~9/6 デザインフェスタギャラリー 1-C
※詳細はアーティストSNSをご確認ください。
