2026/09/11 15:00

【雨水】
絵画のような青い写真をテーマに写真作品を制作する現役芸大生で写真家の雨水とのコラボレーション第2弾。
季節や時間帯で異なる雰囲気を見せる『青の世界』を写した抽象作品をアートTシャツにデザインしました。

~INTERVIEW~
【作品について】
『誰そ彼時』

Q.「誰そ彼時」の作品について作品制作や撮影時の背景などを教えてください。
「誰そ彼時」は、昼と夜が移ろう時間の境界を捉えた作品であり、そこでは風景の輪郭だけでなく記憶や感情までも曖昧になる感覚に惹かれ制作しました。空そのものではなく時間や空気感を写すことを意識し、被写体の説明よりも青のグラデーションや光の移ろいを中心に据えることで、風景写真というより絵画のように色そのものを感じる表現を目指しています。私にとって本作は、風景を写すことではなく、時間を色として残す試みです。
Q.「誰そ彼時」のタイトルに込めた想いは何ですか?
「誰そ彼時」というタイトルには、昼と夜が交差する境界の時間への関心を込めています。この時間帯は、景色の輪郭だけでなく、記憶や感情の輪郭までもが静かに揺らぎ、世界の見え方がわずかに変化する瞬間だと感じています。私は、その曖昧さを否定するのではなく、見る人それぞれの記憶や想像を受け止める余白として捉えています。本作では、あえて場所や時間を示す情報を抑えることで鑑賞者自身の経験と作品が交わる場を生み出したいと考えました。『誰そ彼時』というタイトルには、作品と鑑賞者の記憶が重なり合い、それぞれの『誰そ彼時』が立ち上がることを願っています。
『アメノオトⅢ/回想』

Q.「アメノオトⅢ/回想」の作品について作品制作や撮影時の背景などを教えてください。
『アメノオト』シリーズでは、雨を視覚的な現象として捉えるのではなく、雨音によって呼び起こされる記憶や感覚を写真へと置き換えることを試みました。『回想』という副題には、雨音をきっかけに、過去の風景や感情が静かに立ち上がる時間への思いを込めました。本作では、被写体の情報を極力削ぎ落とし、青の階調だけが残る画面構成を行うことで、時間や空気の気配を可視化しています。
Q.「アメノオトⅢ/回想」のタイトルに込めた想いは何ですか?
「アメノオト」というタイトルには、雨そのものではなく、雨音によって呼び起こされる記憶や感覚を可視化したいという思いを込めています。私にとって雨音は、過去の風景や感情を静かに呼び覚ます存在です。副題の「回想」には、その音を契機として立ち上がる記憶の時間を重ねました。本作では、被写体の輪郭を極力削ぎ落とし、青の階調だけが残る画面を構成することで、時間や記憶の曖昧さを表現しています。作品を見るという体験を通して、鑑賞者それぞれの内にある『回想』が静かに立ち上がることを願っています。
『Nontitle』

Q.「Nontitle」について作品制作や撮影時の背景などを教えてください。
この作品を「Nontitle」としたのは、作品を言葉によって閉じたくなかったからです。タイトルを与えないことで、画面に広がるピンクとブルーの色彩が、意味や物語へと収束することなく、一つの体験として静かに立ち現れることを目指しました。私が制作を通して探究しているのは、「時間を色として残す」という写真表現です。本作では、その試みをさらに推し進め、風景を語る要素を極力削ぎ落とし、移ろう時間の気配を色彩へと託しました。作品と向き合うひとときの中で、鑑賞者それぞれの記憶や感覚が静かに呼び覚まされ、その人だけの風景が心の中に立ち上がることを願っています。
Q.「Nontitle」のタイトルに込めた想いは何ですか?
「Nontitle」というタイトルには、作品を一つの言葉や意味で限定したくないという思いを込めています。タイトルを与えないことで、画面に広がる色彩が先入観にとらわれることなく、鑑賞者一人ひとりの感覚に直接届くことを目指しました。私にとって色彩は風景を説明するためのものではなく、時間や記憶の気配を映し出すものです。作品と向き合う時間の中で、それぞれの記憶や感情が静かに重なり、自分だけの風景を見つけてもらえたらと思っています。
【アーティスト:雨水について】
Q.今回の第2弾は前回の作品とは異なり、抽象的な印象の作品となりました。「絵画のような青い写真」でも作品の撮影時間や光のニュアンスで”青の表情”も異なるかと思うのですが、今回の作品はどのようなこだわりや共通点などがあるのでしょうか?
風景の情報を削ぎ落とし、残された青に時間の揺らぎや感情の痕跡を滲ませることで、「記憶そのものの気配」を立ち上げることを意識しています。前回の作品と同様に、時間や記憶を色彩として捉える姿勢は一貫しています。その青は光や時間によって表情を変え、そのたびに異なる時間へと接続される存在として現れます。結果として作品は、鑑賞者の中にある断片的な記憶や感覚を呼び起こし、それぞれの固有の風景を立ち上げる場となることを目指しています。
Q.「作品制作時、撮影前にイメージを具体的にメモするようにしている」と仰っていました。こういった制作手法は何か影響を受けてルーティーンとなったのですか?
特定の作家から影響を受けたというよりも、制作を重ねる中で自然と身についた習慣です。以前は感覚に委ねて撮影することもありましたが、イメージを言葉として書き留めることで、自分が何を見つめ、何を作品として残したいのかが明確になりました。私にとってメモを書くことは、撮影の準備ではなく、作品の軸を見つめ直すための制作の一工程です。
Q.「メモを取る」制作手法について、なにかインスピ―レーションや情報収集など、制作時に影響を受けていることなどはありますか?
制作の着想は、芸術作品だけでなく、日常の風景や光の移ろい、本や音楽など、さまざまな体験の中から生まれます。しかし、それらをそのまま作品へ反映することはありません。一度言葉として書き留めることで、自分の中にどのような時間や感覚として残っているのかを確かめ、作品の核となるイメージへと少しずつ輪郭を与えていきます。私にとってメモを書くことは、撮影前の準備ではなく、作品の思考を深めるための制作の一部です。
Q.今後の「青の表現」として実現したいことや表現したいこと、今後の活動に向けてチャレンジしていることについて教えてください。
今後は、青という色を単なる風景の色ではなく、時間や記憶、感情を受け止める存在として、さらに探究していきたいと考えています。現在取り組んでいる絵画的な抽象表現をさらに深化させることで、被写体を写すことから、色彩そのものが時間を語る表現へと発展させていきたいです。被写体を説明する要素をより削ぎ落とし、写真でありながら色彩そのものが時間や空気の気配を宿し、見る人それぞれの内側にある風景や記憶を静かに呼び起こすような作品を目指しています。
■過去の経歴・出展歴
2026年
初海外個展 Amamizu solo exhibition (cross point、GBB、クアラルンプール)
2025年
個展「空白と青」(aL Base【アエルベース】、東京)
2024年
AQUA ART MIAMI 2024(アートフェア、マイアミ)
A2A (ART to ASIA)JAPAN COMPETITION 2024 (渋谷ヒカリエ)
個展「青に願いを」(お堀端画廊、神奈川)
個展「静かな旋律」(Funny Box、京都)
など
■今後の展示予定
ノーネーム・ギャラリー4
・期間
2026年9月11日(金)〜13日(日)
・場所
大阪・イロリムラ
〒530-0016
大阪府大阪市北区中崎1丁目4-15
・アクセス
地下鉄谷町線「中町駅」1番出口より徒歩1分ほど
