2026/10/01 12:00

【Liisa】
風景をモチーフに、「背景を見る」という知覚を手がかりとして作品制作を行う。

【アーティスト:Liisa について】
・制作のテーマ・コンセプト
風景をモチーフに、「背景を見る」という知覚を手がかりとして作品制作を行う。
・影響を受けたもの(人・作品・体験など)
ロバート・アダムスやジェフ・ウォール、デ・キリコやムンクの視点、東洋絵画の空間表現から影響を受けています。文学ではヘミングウェイの六語小説やジョイス。マンガでは『童夢』、浦沢直樹や押見修造の作品です。
・現在の表現方法に行き着いた理由
今につながる作品を作り始めたのは、大学4年生です。イタリアで育ち、言語への関心を介して、マンガ学部のある大学に進学しました。その後、背景や空間に惹かれ、大学院以降「風景」「背景」について考えて制作をし、今に至ります。現在は主に、キャンバスにアクリル絵の具を使って制作しています。制作するときは、対象をそのまま描写するというよりも、もの同士の前後関係や輪郭、形を一つずつ手で確かめるような感覚で描いています。色彩よりも、それぞれのものがどのような位置関係にあり、どのように空間を構成しているのかを意識しながら、画面を組み立てています。
・作品を通して伝えたいこと、どんな人に届いてほしいですか?
作品を見たときに、「何を見ればいいのだろう」と違和感、あるいは居心地の悪さを感じて、二度見してくれればうれしいです。普段どのように風景を見て、何を見落としているのかを改めて意識する時間を共有できれば。
【作品について】

・作品名:『景をたたむ』
・作品の説明
移住や留学で住む場所が目まぐるしく変わるなかで遭遇する日常の風景が、身近でありながら、どこか不確かで掴みきれないものに思えてきた。意味を理解する以前に風景はすでに繰り返し存在している。それは意識されないものとして身体に沈殿してきた。「見る」という行為は、その経験のあと、ずいぶん遅れてやってくる。
出発点はマンガの背景画への関心だった。キャラの背後に広がる、静かで空白の多い空間は、省略や編集を通して生まれてくるが、そこには、写真的な再現とは異なるリアリティがある。現実の風景にはそれがない(あるいはそう感じにくい)。というのも、わたしたちが風景を知らず知らずのうちに身体で経験してしまっているから。他方、理解ではうまく回収されず、視線を滞留させるのがマンガならではの風景性ではないかと考えた。
本作は、イタリアで接してきた風景と、日本をはじめとするアジアの日常風景がもとになっている。異なる土地の光景は私にとって矛盾し、かつ不確かである。そのため、写真をもとに描いた複数のドローイングをコラージュし、ときに同じモチーフを反復させながら、一つの風景を構成している。
本作は、日常風景を再現する試みではない。「風景を重ね、折りたたむ」というタイトルが示す通り、すでに住んでしまった風景をもう一度背景に戻す、というアクションである。当たり前だと思ってきた日常を背景から捉え直す試みである。
・使用素材・技法
アクリル、油彩、キャンバス
・制作年
2025
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・この作品はどのように鑑賞してほしいですか?どんな人に届けたいですか?
特定の見方や対象は決めていません。それぞれの人が、自分の経験や記憶と重ねながら自由に見てもらえたらと思います。
・見る人によって解釈が変わる部分はありますか?
イタリアとアジアの風景を描いていますが、パースを変えたり主体を置かなかったりしているため、見る人によって解釈が変わります。自分の記憶や見慣れた風景と重ねて見る人も多く、私の意図から離れた見方が生まれることも多々あります。
・タイトルはどのタイミングで決まりましたか?
修士課程の修了制作として作品をまとめる際に決めました。
【経歴・受賞歴】
■主な展示・実績
1999 ハンガリー生まれ(中国国籍)
2001 イタリア・ローマに移住
2018 来日
2023 京都精華大学マンガ学部卒業
2026 東京藝術大学美術研究科修了
風景をモチーフに、「背景を見る」という知覚を手がかりとして作品制作を行う。
個展
2026 「On Ground-床の上で」 ギャラリーマルヒ/東京
2024 「コウノトリのかみ跡」HIGURE17-15cas/東京
2023 ART IN THE OFFICE 第 16 回展「Liminal space 」マネックスグループ株式会社/東京
2023 「Soundless sounds」(京都精華大学展)悠々館/京都
2023 「唐辛子の 如く辛きや 赤蜻蛉・山口青邨」(京都精華大学展)ドラフトギャラリー/京都
2023 「祈願」松栄堂薫習館/京都
2022 「プレーンマンガ・言葉のない物語」京都精華大学ギャラリーTerra-S/京都
グループ展
2026 「 東アジア作家 グループ展《Elsewhere》」OHARANO STUDIO GALLERY /京都
2026 「Beijing Dangdai Art Fair(北京当代)」全国農業展覧館 11号館/北京
2026 「W:R GALLERY × 葉茂盛 YEH INCENSE — 國際共創特展」台中大遠百/台湾
2026 「KUMA EXHIBITION 2026」スパイラル/東京
2025 「KUMA experiment 2024-25」クマ財団ギャラリー/東京
2025 二人展「かくれんぼの森 三木梨々花×Liisa」京都精華大学ギャラリーTerra-S/京都
2024 「霞が関ビルディング仮囲いアートプロジェクトKASUMIGASEKI STREET MUSEUM by TOKYO MIDTOWN AWARD」霞が関ビルディングLBFエントランス 工事仮囲い/東京
2024 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」旧枯木又分校/新潟
2024 「 KAIKA TOKYO AWARD収蔵展」KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS/東京
2024 「東京ミッドタウンストリートミュージアム2024」東京ミッドタウン/東京
2023 「東京ミッドタウンスアートアワード2023」東京ミッドタウン/東京
■受賞歴など
受賞歴
2024 「第23回CSデザイン賞」一般部門グランプリ受賞(中川ケミカル株式会社/東京)
2024 KAIKA TOKYO AWARDファイナリスト(KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS/東京)
2023 東京ミッドタウンアートアワード優秀賞(TOKYO MIDTOWN AWARD 2023)
2023 ART IN THE OFFICE 第 16 回アーティスト(マネックスグループ株式会社)
【今後の展示予定】
開催場所・日程
①Liisa個展
On Ground — 床の上で
会期:2026年9月5日(土)ー 9月13日(日)
時間:12:00-18:00 / 入場無料
休廊日:9月7日(月)
会場:ギャラリーマルヒ(113-0031 東京都文京区根津2-33-1)
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②『京セラギャラリー2026年 秋季特別展
トラバース—ピカソ「347シリーズ」と現代作家たち』
会期:10/16〜11/28
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
日曜・11月23日(月・祝)休館
会場:京セラギャラリー(京都市伏見区竹田鳥羽殿町6京セラ本社ビル1F)
